出っ歯の原因ってなに?
投稿日:2026年7月14日
カテゴリ:スタッフブログ
前歯が前に出ていたり、口が閉じにくいと感じたり、横顔がコンプレックス…、といったお悩みを抱えている方は少なくありません。
一般的に「出っ歯」と呼ばれる歯並びは、見た目だけでなく、お口の機能や呼吸にも影響を及ぼすことがあります。また、骨格や姿勢、生活習慣などさまざまな要因が関係しているケースもあります。
今回は、出っ歯の原因や症状、放置するリスク、治療方法について詳しくお話しようと思います。

出っ歯ってどういう状態なの?
出っ歯は歯科用語で「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」と呼ばれ、上の前歯、または上顎の骨全体が前方に突出している状態を指します。正常な噛み合わせでは、上の前歯のほうが下の前歯より前方に位置しています。
しかし、その距離が大きくなると出っ歯と診断されます。
出っ歯には大きく分けて、
・ 歯の傾きでそう見える
・ 上顎と下顎の位置関係でそう見える
・ 歯と顎の両方の影響でそう見える
パターンがあります。
出っ歯の主な原因
骨格
出っ歯の原因としてまず挙げられるのが骨格的な要因です。
例えば、
・ 上顎が大きい
・ 下顎が小さい
・ 上下の顎のバランスに差がある
場合には、歯並びにも影響が現れやすくなります。
骨格的な特徴は遺伝の影響を受けることがあり、家族に出っ歯の方がいる場合は似た傾向が見られることがあります。
指しゃぶり、爪噛み、舌突出などの悪習癖
乳幼児期の指しゃぶり自体は珍しいことではありません。しかし、適切な時期にその習慣を脱することがなく長期間続くと前歯に継続的な力が加わり、歯が前方へ傾いてしまうことがあります。特に永久歯への生え変わり時期(5~6歳)以降も続いている場合には注意が必要です。
また、飲み込むときなどに舌を上顎ではなく前歯へ押し付ける癖があると、歯に持続的な力が加わります。赤ちゃんだったころの嚥下の仕方が残っている、とされたりしますが、これを「舌突出癖(ぜつとっしゅつへき)」と呼びます。わずかな力でも長期間続くことで、歯並びに影響を与えることがあります。
口呼吸
鼻ではなく口で呼吸する習慣があると、口が常に開いたままになるので、唇の前歯を押さえる力がかかりにくくなります。なので口呼吸が習慣化してしまうと、唇の力が前歯にかからなくなるので、出っ歯につながることがあります。
歯の生えるスペース不足
顎の発育が十全になされず小さい場合、歯が正しい位置に並びきれないことがあります。その結果、前歯が前方へ押し出されるように並び、八重歯や出っ歯になることがあります。
出っ歯によって現れる症状
出っ歯は見た目だけの問題と思われがちですが、さまざまな症状につながることがあります。
口が閉じにくくなる場合がある
上顎と下顎の位置関係によって前歯が前方へ突出していると、唇を自然に閉じることがあります。この場合、無理に閉じようとすると口周りの筋肉へ負担がかかります。
オトガイ部の緊張につながり、顎先の梅干しシワの原因にもなります。
口元が突出して見える
横顔を見た際に口元が前方に突出して見える審美障害です。
いわゆる「口ゴボ」と呼ばれる状態の一因となることもあります。
発音・発語への影響(構音障害)
歯の位置によっては、サ行やタ行といった前歯を使った発音がしにくくなったりします。
噛み合わせの不調
前歯で食べ物を噛み切りにくくなったり、奥歯へ負担が集中したりすることがあります。
出っ歯を放置すると…
出っ歯は見た目の問題だけではなく、放置することで近い将来に何かしらのトラブルを招く原因にもなったりします。
虫歯や歯周病のリスクが高まる
単純に歯並びが乱れていると磨き残しが多くなりますので、虫歯や歯周病のリスクが高まる可能性があります。
口呼吸による弊害
口が閉じにくいことで口呼吸になったのか、口呼吸が常習化していて口が開いていることが多くなったのか、経緯に違いはあるかもしれませんが、口呼吸が定着すると、まずは口腔内の乾燥による口渇感、口唇のひび割れが起こります。そして唾液の自浄作用・免疫機能が低下して口臭の原因となったり、虫歯や歯周病のリスクが上昇します。
出っ歯の治療方法
出っ歯の原因が何かによって、適切な選択肢は限られるので、担当ドクターと診査診断を経てしっかり相談するようにしましょう。
ワイヤー矯正・マウスピース矯正
昨今では幅広い症例に対応でき、ワイヤー矯正の場合であれば重度の出っ歯にも適応可能な場合があります。また透明なマウスピースを交換しながら歯を移動させるマウスピース矯正なら、目立ちにくく、取り外しが可能という意味ではお手軽に出っ歯を改善できるという特徴があります。
ただし、いずれにおいても出っ歯の程度や状況によって適応範囲が異なります。
小児矯正
成長期のお子さまでは、顎の成長を理想的な方向になせるよう誘導することで出っ歯の改善を目指せる場合があります。成長が止まってしまっている成人に行うよりも効果は大きいです。
なお、小児矯正と一言で言っても、いろいろな方法や器具機材が出てきているので、担当ドクターと主訴や状況に合わせて適切な治療方法を相談して決めるとよいでしょう。
外科的矯正治療
重度の骨格性出っ歯では、矯正治療と顎の手術を組み合わせて行います。それらは大学附属病院などの大規模医療機関にて他科連携下で行われることが多いです。
適応については専門的な診査診断が必要です。
出っ歯は早めの相談がおすすめ
出っ歯の原因は傾向こそありますが、一人ひとりで異なります。
歯の傾きが原因なのか、骨格が関係しているのか、あるいはその両方なのか…。それによって、適切な治療方法も変わります。また、お子さまの場合は成長を利用した治療が可能な時期があるため、早期相談が大切です。
成人の方でも、近年は目立ちにくい矯正装置の選択肢が増えています。
まとめ
出っ歯(上顎前突)は、前歯や上顎が前方へ突出している状態の総称で、
原因としては、
・ 遺伝や発育環境による骨格によるもの
・ 指しゃぶりや舌癖などの悪習癖を背景とする前歯の角度によるもの
・ 口呼吸
・ 歯列のスペース不足
などが挙げられます。
放置すると見た目だけでなく、虫歯や歯周病、噛み合わせの問題に発展しうる可能性があります。
出っ歯は原因によって適した治療方法が異なるため、自己判断せず歯科医院で検査を受けることが大切です。口元の見た目や噛み合わせが気になる方は、一度矯正相談を受けてみてはいかがでしょうか。
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